出展クリエイター
水俣の大地で生まれ育った植物たち。 楮(こうぞ)の皮で和紙を漉く、 水俣和綿で布を織る。 野辺の植物から色をいただく。 先人たちがやってきた当たり前のことを当たり前に自分もやりたい。 ゆっくりとのびのびと 収穫してきた植物を仕込んで行くと植物たちは、いろんな表情を見せてくれる。目標とするモノまでは、まだ先が長いのに、とんでもなく美しい姿や能力を見せる事がある。その瞬間を捕まえたいと考える。大地に生まれ育った原料植物からモノ作りをする者たちだけに与えられるチャンスなのだから。 40年無農薬で栽培し続けて来た水俣和綿は、近代化の落ちこぼれ。ところが、太くて短い繊維には、秘められたパワーがあった。この調湿力が著しく優れた繊維は、綿に不向きと言われる草木染が得意なのである。その弾力性は、羽毛と同じ位の力を持つ事も解った。 せっかく出会えた美しさを形にするのは、人の手。いくらやっても道半ばだと感じる。だから、また今日もやろうと思う。 http://www.hagure.org