出展クリエイター
「𦀗」の字は、中国語の古い字体で編み物を表します。この文字をバラバラにすると、糸と赤--1本の赤い糸が現れます。この糸が、誰かの暮らしを温かくつないでいくよう、ひと針ひと針、想いを込めて編んでいます。 2013年10月、1人で1本のかぎ針を使って1本の糸を編むところから「𦀗」は始まりました。手作りのあわせ糸が独特の風合い漂う帽子へと変わるのを見ているうちに、その手が止まらなくなって、ここまで来ました。 コットンとウールなどの天然素材を使った作品はどれも、かぎ針で編んでいます。形はシンプル、でも彩り豊かな普段づかいの小物ばかり。使いやすくスタイリッシュなひと品が、あなたの日常の装いへとつながることを願っています。 台湾で初めてイベントに出店したとき、旅行に来たという日本人のお客さんに出会いました。言葉こそ通じませんでしたが、身振り手振りを交え、彼女は帽子をふたつ、買ってくれました。そのことに心が大きく動かされ、「今度は私が帽子を持って日本へ行こう」と決めました。あのときの彼女への感謝の気持ちを込めて、今回、参加しています。