美しい布や糸に魅せられ、ハンドメイキング歴は何十年にもなります。退職してやっと、専念できるようになりました。 現在は、特に、役目の終わった帯を、もう一度生活の中で生かしたいと、バッグにリメイクしています。 帯は、伝統の技に支えられた多くの職人さんの努力とセンスの結晶です。織物芸術の完成品として十分通用する帯が、女性が身に着けるために作られたなんて、とても贅沢な文化です。 女性の背中を飾ってきた帯を、バッグに作り直して、もう一度、今度は女性の脇へ置くのが、私の仕事と思っています。 丁寧に作られた帯をほどいて、バッグにする途中では、職人さんの丁寧で正確な仕事ぶりや織り地の裏にぎっしりとスタンバイしている織り糸の輝きを発見し、感動の連続です。とても幸せな気分です。 出来上がったバッグがこの幸せな気分も伝えてくたらいいなと、願っています。